【解説】憧れの東京に少しでも近づこうと、仙台の実家を出て埼玉にあるキヤノンの工場で働く岩淵弘樹・23歳。日研総業からの派遣社員で、ひたすらプリンタのインクに蓋を取り付ける毎日だ。たまに会った大手レコード会社で働く友人は彼の就職観について批判してくる。そんな中岩淵は非正規雇用労働者の権利を求めるデモやトークイベントに参加。それがきっかけで関西テレビやNHKの番組で取り上げられることになるが……。
監督の岩淵弘樹が派遣社員として働く自らの日常を、日記のようなテイストで映し出したドキュメンタリー。しばしばニュース番組等で話題に上る派遣社員やフリーターといた非正規労働者の現状を彼らの目線でリアルに映し出し、マスメディアで報じられる状況とはまた違った非正規労働者たちの姿や考えが見せていく。とはいえ本作は社会問題を鋭くえぐるといった類の映画ではない。その中心にあるのは多くの若者が抱えているのと同様の悩みであり、自分の行きたい道と現実とのギャップに戸惑い続ける青年・岩淵の姿だ。彼の発する「俺は誰に負けた? 俺は誰の奴隷だ?」という言葉がきっと多くの人の胸に届くはずだ。
【監督】岩淵弘樹 【出演】岩淵弘樹 (2007年/日本)
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