公式サイト: http://gesar.jp/
アジアの大河の源、東チベットに今なお生きる知られざる世界最長の英雄叙事詩の主人公
【原題】格萨尔
【監督】大谷寿一
2012年/日本/115分/ブルーレイ上映
10月12日(土)〜10月18日(金) |
14:15〜16:15 |
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一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,000 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,000 |
「ケサル大王」はチベットの誇る、世界最長の英雄叙事詩『ケサル大王伝』の主人公です。
初めて名前を聞いたのは10年前近く前、当時はウィキペディアにも掲載されていませんでした。本当にそんな英雄はいるのか。疑問と好奇心をもって四川省のチベット地域に入りました。そこで叙事詩を千枚のタンカに残す壮大なプロジェクトの現場、そして今なおチベット文化が息づくデルゲで文化大革命の嵐から守られた勇壮な表情のケサルタンカと出会いました。民族の誇りを託されたケサル大王でした。
これがきっかけになり、日本のテレビで紹介されたことのない「ケサル大王」「東チベット」を本格的に取材してみたいと思いました。それから出たばかりの高性能小型カメラを持って、毎年のように2週間の観光ビザを使い広大な青海省、四川省のアジアの大河の源であるチベット高原に入り、高山病と闘いながらピンポイント取材を繰り返してきました。
冬の山の家で暮らす神秘的な語り部ーその存在から世界でもまれな生きている英雄叙事詩といわれます。ゾクチェン寺の正月の壮麗な「僧侶百人ケサル仮面舞踏」、夏のリタンのアクロバティックな「地方競馬大会」などかけがえのない、そして魅力的な「ケサル文化」を収録してきました。また各地に建立され始めたケサル大王像にもスポットをあてました。
一方、ケサルの聖なる山をはじめ、地球温暖化と地下資源の大開発などで環境破壊が進み、牧畜民は草原から追い立てられている現実を目にしました。物語のケサル大王は戦に強く、酒好き、女性にもてる庶民の憧れの英雄です。しかし今、急激な社会変化と閉塞状況の中、人々はケサル大王をエンターテイメントの英雄、あるいはかつての軍神としてだけでなく、自分たちを救い、大地を救う慈悲の英雄として崇めています。 それは今この時代、中国支配下で生きるこの地のチベットの人々の思いに重なります。
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