公式サイト: https://nitobenoyume.com/
新渡戸稲造が明治時代に始めた学ぶ喜びと教える優しさにあふれる教育は
今もその地で脈々と受け継がれている。
【監督】野澤和之
2024年/日本/91分/
11月02日(土)〜11月08日(金) |
13:50〜15:30 |
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11月09日(土)〜11月15日(金) |
12:20〜14:00 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,200 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,200 |
新渡戸稲造(にとべいなぞう)と「遠友夜学校」
1862年(文久2年)~1933年(昭和8年)、享年72。現在の岩手県盛岡市、南部藩士・新渡戸十次郎の三男として生まれる。米国で出版されたBUSHIDO The Soul of Japan』(邦題:『武士道』)の著者として知られる新渡戸は、大学教授や学長を務め、教育者としての業績を残している。新渡戸が32歳の札幌農学校教授時代に、貧しくて学校に通えない人々のために妻メリーと始めたのが「遠友夜学校」である(1894年/明治27年)。
生涯で唯一、新渡戸が創設した学校で、授業料無料•男女共学で年齢制限なしという当時としては画期的な学校であった。1944年(昭和19年)の閉校まで50年間で約1,170人が卒業し、富や名誉より人格形成を重んじた教育であった。
受け継がれる遠友の精神
「遠友夜学校」に込めた新渡戸稲造の想いは、現在どう継承されているのだろうか?その答えを探るドキュメンタリーの旅が始まる。「遠友夜学校」の卒業生は誰も生存していない現在、その痕跡を求めて卒業生の子供たちに出会い、父母から聞かされていた「遠友夜学校」の生活を彼らが語り始める。北海道大学にはボランティアサークルとして市民講座「平成遠友夜学校」が開設され札幌市民に門戸を開いている。また1990年に「札幌遠友塾自主夜間中学」が創設され、遠友夜学校の精神を今に受け継いでいる。教育を受けることができなかった人たちが、学ぶことで自己を取り戻し、夢や希望を叶えている姿が美しい。学ぶことが生きる証と喜びになっている。東京では、子供たちに新渡戸の精神を伝える「こども武士道」の教室が開かれ、130年前に創られた小さな夜学校の教育が現代に蘇って
いるかのようだ。今をどう生きればいいのか?映画には、そのヒントが散りばめられている。
監督からのご挨拶
ドキュメンタリー映画「新渡戸の夢~学ぶことは生きる証~」がようやく完成しました。3年がかりでしたが、これも応援してくれる皆様のおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。
武士道の著者として知られる新渡戸稲造のあまり知られていない面に焦点を当てることができました。新渡戸が、130年前の明治時代に札幌に創ったのが「遠友夜学校」。授業料はただ。学びたい人は誰でも入れる学校。その精神と魂が、現代どのように伝わっているのかを検証したいと思いました。
現役の教職に携わる人々に観ていただきたい!
新渡戸稲造の教育の精神や哲学とは何か?それが現代にどう継承されているか?
舞台は、札幌遠友塾自主夜間中学。毎週水曜日の夜、ご高齢の学生たちが黙々と学ぶ様子がまぶしく映ります。算数、英語、社会・・・人生経験の長い人たちが何を学ぼうとしているのか。そして、ボランティアで教える人たち。ここでは、先生とは呼ばない決まりです。多くは、元教師ではない人たちです。なぜ学ぶのか?どんな気持ちで教えるのか?そこには、生徒と先生のあるべき姿が映し出されています。現役の先生方に是非見ていただきたい作品です。私たちが、忘れていたことを思い出すはずです。
まずは、ここまで。ネタばらしは、ご勘弁願います。
映画上映会場で待っています。全国に広がる予感がします。
野澤和之
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