血の繋がりだけで、心は繋げないー。名匠ジャンニ・アメリオ監督が現代の家族のかたちを力強い筆致で描く!
【終了日:2019年5/31(金)】
【原題】La tenerezza
【監督】ジャンニ・アメリオ
【キャスト】レナート・カルペンティエリ,ジョバンナ・メッツォジョルノ,ミカエラ・ラマゾッティ,エリオ・ジェルマーノ,グレタ・スカッキ
2017年/イタリア/108分/ザジフィルムズ/DCP
5月18日(土)〜5月24日(金) |
13:10〜15:00 |
---|---|
5月25日(土)〜5月31日(金) |
09:10〜11:00 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,100 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,100 |
南イタリア、ナポリ。リタイアし、かつて家族と暮らしたアパートに独り暮らす元弁護士のロレンツォ。娘のエレナはアラビア語の法廷通訳で生計を立てるシングルマザー。母の死の原因が父の裏切りによるもの、と信じ、父を許せないでいた。
気難しいところのあるロレンツォだが、向かいの家に引っ越してきた若い夫婦ファビオとミケーラ、二人の子どもたちと親しくなり、お互いの家を行き来し合う疑似家族のような関係になる。しかしその平穏な日々は、幸せに見えた一家に起こった思いがけない事件で、突然幕を閉じることになる。その時、ロレンツォは?実の娘エレナは?二人に和解の道はあるのか?
【現代を描く“21世紀のネオレアリズモ”ともいうべき新たな傑作!】
障碍を持つ実の息子と15年ぶりに対峙する父親を描く『家の鍵』(04)、アルベール・カミュ未完の自伝的遺作を映画化した『最初の人間』(11)等、人と人との繋がりを、時に冷徹に、時にやさしさを込めて描いてきた、イタリアの名匠ジャンニ・アメリオ監督、待望の最新作は、ミステリアスな事件を背景にした、父と娘の相剋の物語。分かり合えず、すれ違う家族の心情、他者との繋がりが希薄になった地域社会・・・。“家族主義の国イタリア”、“人情溢れる下町ナポリ”というイメージを覆す、現代に生きる人々の心の闇を容赦なく描き切り、観る者の心をゆさぶる“21世紀のネオレアリズモ”ともいうべき衝撃作です。
【イタリアの映画賞を席捲!
名優たちによる見事なアンサンブル!】
主演の名優レナート・カルペンティエーリは、本作でダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞(イタリア・アカデミー賞)、イタリア・ゴールデングローブ賞、ナストロ・ダルジェント賞というイタリアの国内主要映画賞で三冠を達成。ジョヴァンナ・メッゾジョルノ(『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』)、ミカエラ・ラマッツォッティ(『歓びのトスカーナ』)という、現代イタリア映画界を代表する二人の女優も、各映画賞にノミネートされる名演を見せ、国際派女優グレタ・スカッキ(『三人姉妹』)も陰影に富んだ印象深い役どころで久々に登場する。撮影は『グレート・ビューティー/追憶のローマ』の名手ルカ・ビガッツィ。原作はイタリアを代表するベストセラー作家ロレンツォ・マローネの「La tentazione di essere felici」(幸せであることの誘惑)。
【story】
南イタリア、ナポリ。家族と暮らしたアパートに独り暮らす元弁護士のロレンツォ(レナート・カルペンティエーリ)。かつては誠実だったが、不正な裁判を多く行ったため悪名高き弁護士と成り果て、いまは引退している。妻は数年前に亡くなり、アラビア語の法廷通訳をするシングルマザーの娘エレナ(ジョヴァンナ・メッゾジョルノ)と、クラブの経営難でいつも金をせびる息子サヴェリオ(アルトゥーロ・ムセッリ)がいるが、関係は悪く、最近はロレンツォが暮らすアパートの権利問題で揉めている。そしてエレナは、母の死の原因が父の裏切りによるものと信じ、ずっと許せずにいた。
ある日、買い物から帰ってきたロレンツォは、向かいの部屋の前に座り込む女性ミケーラ(ミカエラ・ラマッツォッティ)と出会う。鍵を持たずに出掛け、部屋にはいれず困っているミケーラは、最近夫のファビオ(エリオ・ジェルマーノ)と二人の子供たちと越してきたばかりだという。部屋同士がバルコニーで繋がっていることから、ミケーラを自宅に招き入れたロレンツォは、人懐こい彼女の性格と笑顔に心を許し、次第に仲を深めていく。後日、隣家のランチに招かれたロレンツォは、まるで本物のおじいちゃんのように二人の子供と遊び、ミケーラとファビオと楽しく食事をし、実の家族とは得ることがなかった穏やかな時間を過ごすのだった。
しかし、その平穏な日々は突如幕を閉じることになる。ある日の夜、帰宅したロレンツォはアパートの前におびただしい数のパトカーと救急車が止まっていることに気づき…。
月例イベント
ブログ
満席にはなりません。