あいときぼうのまち screen ベティ

日本の原子力政策に翻弄された一家の4世代70年にわたる葛藤を、四つの時代を交錯させて描く

【監督】菅乃廣
【キャスト】夏樹陽子,勝野洋,千葉美紅,黒田耕平,瀬田直
2013年/日本/126分/太秦/DCP上映

11月22日(土)〜11月28日(金)
11:50〜14:00
11月29日(土)〜12月05日(金)
09:55〜12:05
  一般 大専 シニア
通常 ¥1,800 ¥1,500 ¥1,000
会員 ¥1,500 ¥1,200 ¥1,000
高校生以下・しょうがい者:¥1,000
前売り券を1,500円にて販売中
販売場所:劇場窓口(公開前日まで)、ネットショップ(11/18(火)まで)
・11/22(土)11:50回上映後、初日舞台挨拶あり
 菅乃廣監督、千葉美紅さん、大池容子さん、井上淳一さん (脚本)

パンフレットをネットショップで販売中

福島に生きる、東電に翻弄された四世代の家族を通して、
七十年に渡る日本の歩みを描いた愛と希望の物語。

敗戦間近の1945年(昭和20年)4月、福島県石川町の山奥で天然ウランの採掘が行われていたことを知る人はあまりいない。もちろん、原子爆弾を作るためのウランだが、その採掘は学徒動員の中学生によるものだった。しかし、5月の空襲で、原爆を研究する早稲田の理化学研究所は焼け、その計画は事実上頓挫した。それでも、彼らは敗戦まで来る日も来る日もウランを掘り続けた。自分たちが何を探しているのか、知らぬままに――。

東京オリンピックの二年後の1966年(昭和41年)、福島県双葉町は揺れていた。原発建設を巡って、賛成派と反対派に町が二分され、揉めていたのだ。反対派の理由は「原発は危険だから」ではなく、「住んでいる土地を奪われたくない」から、というものだった。やがて、反対派も「これで出稼ぎに行かなくて済みますよ」という説得に応じ、賛成派へと転じていった。ウラン採掘をしていた少年は大人になり、どうしても原発建設に賛成とは言えず、町の人間から孤立し、酒に溺れ、家族はバラバラになっていくー。

2011年、その娘は小さいながらも幸せな家庭を作り、還暦を迎えていた。そこに現れる少女時代の恋人。男は原発労働者だった息子を癌で失ったばかりだった。女は男の心の穴を埋めるために体を投げ出す。しかし、やがてそれは女の孫娘の知るところとなる。孫娘はそれをどうしても赦すことができず――。
そして、2011年3月11日――。
津波で祖母を失った少女は、それを自分のせいだと思い込み、自らを傷つける。
世間が3.11を忘れても、少女は忘れることができない。少女は自らを赦すことができるのか。すべてを失った家族は再生することができるのか。

監督は福島県出身で、脚本家の菅乃廣。本作が監督デビュー作となる。20数年前、死が迫っていた父親が呟いたひと言「この奇病は昔原発で浴びた放射能が原因かもしれない」をきっかけに、いつか原発を描こうと思っていた菅乃は、3.11でその思いを新たにする。資金集めからキャスティング、スタッフィングまで、この映画は監督自らがかいた汗と執念の結晶である。
脚本は、昨年『戦争と一人の女』で監督デビューも果たした井上淳一。井上は、ノンフィクションや報道では東電と名指しできるのに、フィクションでは何故できないのかと疑問を感じこのシナリオを書いたという。この壮大なドラマの奥には、震災からたった三年で全て忘れ去り、また新たに始めようとしているこの国への怒りが静かにたぎっている。

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