なぜ大財閥の御曹司は、オリンピックの金メダリストを殺したのかー?
【原題】Foxcatcher
【監督】ベネット・ミラー
【キャスト】スティーブ・カレル,チャニング・テイタム,
マーク・ラファロ,バネッサ・レッドグレーブ,シエナ・ミラー
2014年/アメリカ/135分/ロングライド/DCP上映
4月04日(土)〜4月10日(金) |
15:55〜18:15 20:00〜22:15 [レイト] |
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4月11日(土)〜4月17日(金) |
10:05〜12:25 18:10〜20:25 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,000 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,000 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,000 |
会員 | ¥1,200 | ¥1,000 | ¥1,000 |
「事実は小説よりも奇なり」と言うが、まさに全米を震撼させたその事件は誰の目にも奇異に映った。1996年1月26日、世界的な化学メーカー、デュポン社の創業者一族の御曹司が、レスリングの金メダリストを射殺したのだ。変わり者として知られた大富豪と優秀なアスリートの間には、いかなる因縁があったのか。『カポーティ』で今は亡きフィリップ・シーモア・ホフマンにアカデミー主演男優賞をもたらし、ブラッド・ピットと組んだ『マネーボール』でも絶賛されたベネット・ミラー監督が、謎に満ちた事件の深層に切り込んだ問題作、それが『フォックスキャッチャー』である。
完成前から注目が集まっていた本作は、2014年カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、その全貌を目の当たりにした業界関係者のド肝を抜いた。実話に基づく映画作りに定評あるミラー監督のいっそう洗練され、研ぎすまされた語り口に加えて、事件の加害者ジョン・デュポンに扮したスティーヴ・カレルの常人離れした演技に驚嘆の声が続出。さらにダブル主演を務めたチャニング・テイタム、実力派として名高いマーク・ラファロとの濃密なアンサンブルは、あらゆる観客の目と心を奪って離さない。センセーショナルな題材に最高級の演出&演技が揃い、並々ならぬ完成度の高さを誇る本作は、本年度アカデミー賞レースの“主役”と呼ぶにふさわしい必見の一作である。
この世にも奇妙な実話は、1984年のロサンゼルス・オリンピックで金メダルに輝いたレスリング選手、マーク・シュルツに届いた突然のオファーから始まる。有名な大財閥デュポン家の御曹司ジョン・デュポンが、自ら率いるレスリング・チーム“フォックスキャッチャー”にマークを誘い、ソウル・オリンピックでの世界制覇をめざそうと持ちかけてきたのだ。その夢のような話に飛びついたマークは破格の年俸で契約を結び、デュポンがペンシルベニア州の広大な所有地に建造した最先端の施設でトレーニングを開始する。しかしデュポンの度重なる突飛な言動、マークの精神的な混乱がエスカレートするにつれ、ふたりの主従関係はじわじわと崩壊。ついにはマークの兄で、同じく金メダリストのデイヴを巻き込み、取り返しのつかない悲劇へと突き進んでいくのだった……。
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