湾生回家 screen ジャック

公式サイト: http://www.wansei.com

敗戦により日本に引き揚げてきた、湾生と呼ばれる戦前に台湾で生まれ育った日本人たちの姿を追ったドキュメンタリー【終了日:2/3(金)】

【原題】湾生回家 Wansei Back Home
【監督】ホアン・ミンチェン
【キャスト】冨永勝,家倉多恵子,清水一也,松本洽盛,竹中信子
2015年/台湾/111分/太秦/DCP

サービスデーなど、上映回によっては多少混み合います。
満席にはなりません。
1月21日(土)〜1月27日(金)
09:15〜11:05
1月28日(土)〜2月03日(金)
17:30〜19:20
  一般 大専 シニア
通常 ¥1,800 ¥1,500 ¥1,100
会員 ¥1,500 ¥1,200 ¥1,100
高校生以下・しょうがい者:¥1,000
パンフレットをネットショップで販売中

台湾を離れなければならなかった「湾生」たち 彼らを暖かく迎え入れた台湾のこころ
戦後70年、日台の絆の原点がよみがえる

【「湾生」たちの望郷の想いに、台湾全土で16万の人たちが笑い、涙した。歴史に翻弄された人々の運命を描く傑作ドキュメンタリー映画いよいよ日本公開!】

敗戦によって台湾から日本本土へ強制送還された日本人は、軍人・軍属を含め50万人近かったと言われています。彼らの多くにとって、台湾は仮の住まいの土地ではなく、一生涯を送るはずの土地でした。しかし残ることはできず、その願いはかないませんでした。そこで生まれ育った約20万人の「湾生」と言われる日本人にとって、台湾は紛れもなく大切な「故郷」でした。しかし、彼らは敗戦という歴史の転換によって故郷から引き裂かれ、未知の祖国・日本へ戻されたのです。
『湾生回家』は、そんな「湾生」たちの望郷の念をすくい取った台湾のドキュメンタリー映画です。異境の地となってしまった故郷への里帰りの記録です。ホァン・ミンチェン監督をはじめ製作スタッフは、戦後70年という長い年月を経るなかで、かつて20万人と言われた「湾生」が高齢化して、「湾生」が忘れ去られようとしている現在、台湾の人々の心とまなざしで、彼らの人生を、引揚者の想いを記録しました。
撮影隊は40名近い方に取材をし、そのうち6名の方の物語を中心に本作をまとめあげています。時の流れを超えて「湾生」たちは台湾で過ごした日々との再会を願い、失ったものを探し求めます。ある人は、幼馴染の消息に心を震わせ、ある人は自身のルーツを求めて台湾の地を踏み、またある人は、日本に引き揚げて初めて差別もあった台湾統治の真実を知ります。自分たちの居場所はどこなのか、台湾への里帰りは、戦争に引き裂かれたアイデンティティーを修復する旅でもあるのです。

この『湾生回家』は、台湾で3,200万台湾ドル(約1億400万円)、11週上映というドキュメンタリーとしては異例のロングランヒットとなりました。公開劇場数は50劇場を超え、16万人以上の観客数を記録。公開週より翌週の興行成績のほうがよく、口コミにより観客が増えていったことがうかがえます。劇場に足を運んだのは日本統治時代を知らない若者たちが多く、「湾生」たちの台湾に寄せる望郷の念に感動し、「湾生も自分たちと同じなのだ」と涙を流す観客も少なくなかったと言います。2015年の台湾でもっとも話題になったドキュメンタリー映画であり、中華圏最大の映画賞のひとつ「金馬奨」では最優秀ドキュメンタリー作品にノミネートされ、日本では、大阪アジアン映画祭2016で上映されて観客賞を受賞しています。

【わが故郷、わが台湾_
敗戦後、この日本に戻っても、いつも心は台湾にあった・・・】

物語は、清水家の法要のシーンから始まります。清水家は、苦労して荒廃した土地を豊かな農場へと変えました。それなのに、何も持てないまま日本に帰国することに。何故、自分の故郷を追われなければならないのか……。帰国したとき3歳だった清水一也さん(72歳)に、台湾での記憶はほとんどありません。しかし、「湾生」の存在が歴史の闇に埋もれ、忘れ去られようとしているなか、台湾への深い思いを語り続けます。
独り暮らしをする冨永勝さん(88歳)は、かつての友人を捜しに何度も台湾を訪ねています。捜し当てた場所にいたのは、亡き友にそっくりなその息子。わずか数か月前に他界したという友の妻の言葉。こみ上げる失望、喪失感、涙と悔恨。歳月の壁と闘いながら、友人たちを、ともに遊び戯れた場所を、心に留めおくために幾度となく台湾に向かいます。
松本洽盛さん(78歳)は、花蓮県の瑞穂郷で生まれました。帰国当時は9歳。父は警察官でした。「自分の家はどこだ?」という疑問に答えを見つけるため、台湾への旅を重ねています。そして、自らの土に還る場所は、故郷の台湾だと決めています。
家倉多恵子さん(85歳)は、台北で育ち、女学校のときに父親の仕事の関係で台北から花蓮へ転校しました。日本人でありながら、この日本で異邦人として暮らすことに苦しみ続けています。自分の本当の居場所はどこなのか……。自問自答を続ける日々。ある日、台湾で自分の戸籍を発見します。
中村信子さん(85歳)は、台湾で何不自由のない生活を送り、台湾に残ることを強く望んでいました。日本に戻った後、台湾は日本の植民地であったこと、そして、そこでは差別や不平等が横行していたことを知ります。
台湾に残った湾生である片山清子さんは、幼少時に台湾人に預けられました。そして、80年間ずっと実の母親の居場所を探していました。何度も挫けそうになりましたが、娘や孫の助けを借り、やっと一筋の希望が見えてきました。待ち続けた80年間、想いがかなう時が訪れます。
本作は、登場する「湾生」たちそれぞれの物語であるだけでなく、約20万人の「湾生」の人々の物語でもあります。彼らの身を焦がすような台湾への愛から生まれた作品であり、時間と空間を超えた人間同士の友情と家族の絆の物語です。

残された時間のなかで「湾生」たちが語る言葉の端々から、台湾に対する信頼と絆、愛、希望、そして平和への願いが、私たちの心の中に静かに響いてきます。

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