リオ フクシマ screen ジャック

ブラジル・リオデジャネイロで開かれた国連の環境会議。フクシマの代表を自認する日本人たちは、世界に向けて何を語り、どんな振る舞いをして、そしてどう受け止められたのか?

【監督】岡村淳
2012年/日本/104分/DV-CAM

8月24日(土)
17:00〜
8月25日(日)
15:20〜
  一般 大専 シニア
通常 ¥1,500 ¥1,200 ¥1,000
会員 ¥1,200 ¥1,000 ¥1,000
高校生以下・しょうがい者:¥1,000
両日『リオ フクシマ』上映 + 岡村淳監督トークショー
書籍「忘れられない日本人移民」販売&サイン会も開催!
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陶酔は、核の闇を発(あば)き、平和を創る力にはなりえない。
大江健三郎は『ヒロシマ・ノート』で、岡村淳は『リオ フクシマ』でそのことを教えてくれよう。
川口隆行さん(広島大学准教授・原爆文学研究)

2012年6月。ブラジルのリオデジャネイロで国連の環境サミットが開催され、世界各国の政府首脳そして民間団体の代表らが結集した。日本政府代表団は前年に起こした史上最悪レベルの福島原発事故に触れようとせず、津波被害の東北の復興を宣伝するばかりだ。
それに対抗して、福島の真実を世界に訴えようと、さまざまな日本の市民グループがブラジルにやってきた。福島で有機農業を実践する農家、福島で学ぶ大学生、福島から子供と共に疎開した主婦、子供と共にとどまる主婦、自分のスクープの披露を図るジャーナリスト、等々。在ブラジルの記録映像作家・岡村淳は、この会議に参加する親友の頼みで、日本の環境団体のサポートを引き受けることになった。生物多様性を守る立場から福島原発事故を告発するというグループに同行しながら、岡村は現地側に立ったビデオの撮影を開始する。
福島の有機農家のために開かれた記者会見に乗り込んできたフクシマの代表を自認する有象無象たちが、世界中のジャーナリストらの前で叫び続けるなか、ブラジル反核連合の代表は、日本の人材派遣会社が福島の汚染地域で働くブラジル人を募集し始めたことを告発する。そしてブラジルのゴイアニアで1987年に生じた放射能汚染レベル5のセシウム事故の被害者が、肉親を奪われた自らの被害体験を証(あか)し始めた…。


▼『リオ フクシマ』という鏡、あるいは『NGOたちの不都合な真実』
 監督・岡村淳
この作品は、見る人によって驚くほど多様な受け取り方をされています。たとえばブラジルでの記者会見での、ある福島の代表だという人物の発言に対して、涙を流すほど感動して未来の希望があるという人がいれば、こんな発言は国辱もの、日本人として恥ずかしいと激怒する人もいます。この作品は、見る人の鏡だといえそうです。もちろん在ブラジルの日本人記録映像作家がひとりで撮影して製作したという「ゆがみ」のある鏡。この作品に写っている、フクシマの事故を世界に向けて発信しようという人たち自身が見つめたがらない「鏡」の映像から、あなたはなにを発見してくれるでしょうか?

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