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京都市街を走る路面電車、京福電鉄嵐山線(通称らんでん)を舞台に、交錯する三つの恋愛を幻想的に描いた物語。
【終了日:2019年7/26(金)】
【監督】鈴木卓爾
【キャスト】井浦新,大西礼芳,安部聡子,金井浩人,窪瀬環
2019年/日本/114分/ミグラントバーズ,マジックアワー/DCP
7月13日(土)〜7月19日(金) |
12:40〜14:45 |
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7月20日(土)〜7月26日(金) |
20:55〜22:50 [レイト] |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,100 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,100 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,100 |
会員 | ¥1,200 | ¥1,100 | ¥1,100 |
【嵐電という電車、映画撮影所のある街との歴史】
京都市の西に、四条大宮、嵐山、北野白梅町を結ぶ、「京福電気鉄道嵐山線」が走っています。通称「嵐電=らんでん」と呼ばれ、地元の人々や世界中から訪れる観光客に親しまれています。沿線には映画創成期より撮影所が数多く作られ、東映京都撮影所、松竹撮影所では今日も映画の撮影が行われています。既になくなりましたが、大映撮影所、東宝撮影所、日活撮影所などの撮影所が集中していたことから、多くの映画俳優やスタッフの方々が撮影所へ通うため嵐電を利用していました。
日本映画隆盛の時代に、国際映画祭に登場し戦後の日本映画への世界の目を集めるきっかけとなった、黒澤明監督『羅生門』(1950年、第12回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞)、溝口健二監督『雨月物語』(1953年、第14回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞)、『山椒大夫』(1954年、第15回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞)、衣笠貞之助監督『地獄門』(1953年、第7回カンヌ国際映画祭パルム・ドール)などが、嵐電沿いの大映撮影所で生まれています。
【「映画に出ませんか?」この一言から始まった】
京都を走る嵐電の中で、溝口健二監督に「映画に出ませんか?」とスカウトされ、『武蔵野夫人』(1951年)や『新平家物語』(1955年)に出演をした俳優・西田智を父に持つ、京都の嵐電界隈に住む映画製作者・西田宣善の発案からこの映画はスタートしました。例えばF・W・ムルナウの『サンライズ』(1927年)、例えばアキ・カウリスマキの『浮き雲』(1996年)などのように、古今東西を問わず、市街電車の走る情景は非常に映画的な装置として、観客を魅了して来ました。西田は、撮影所のある街で起きるラブストーリーを、鈴木卓爾監督に依頼しました。
鈴木は2016年より京都造形芸術大学映画学科の准教授に就任、京都に住み込み街の空気を吸収し、『嵐電』のシナリオ開発を開始。学生と映画のプロフェッショナルとが一緒になって制作される映画学科の劇場公開映画制作プロジェクト「北白川派」で『嵐電』を制作する事になりました。
2018年2月から3月、京都市、東映京都撮影所、嵐電の京福電気鉄道株式会社、嵐電界隈にお住まいの方々の協力を得て、撮影が行われました。
【sotry】
太秦撮影所の近くのカフェで働く小倉嘉子は、撮影所にランチを届けた折、俳優の京都弁の指導をする事になり、東京から来たそれほど有名ではない俳優・吉田譜雨と台詞の読み合わせを行う。初めて演技を経験する嘉子は、譜雨と擬似的な男女関係を演じる過程で、自分でも気づかないうちに譜雨に魅かれていく。嘉子は譜雨からの、一緒に嵐電に乗って嵐山の河原で台詞の指導をして欲しいという名目のデートを受け入れる。
嵐電の街に紛れ込んで、まるで出られなくなったような三組の男女の恋と愛の運命が、互いに共振を起すように進んで行く。
京都の嵐電の街。鎌倉からやって来たノンフィクション作家の平岡衛星は、嵐電の走る線路のそばに部屋を借り、嵐電にまつわる不思議な話を集める取材を開始する。そこには、衛星と衛星の妻・斗麻子が、且つて嵐電の街で経験した出来事を呼び覚ます目的があった。
京都に修学旅行で、青森からやって来た女子学生・北門南天は、嵐電の駅で、電車を8ミリカメラで撮影する地元の少年・子午線を見かける。「夕子さん電車」という京菓子のマスコットキャラクターをラッピングした電車を見たカップルは幸せになれるという都市伝説に導かれるように、南天は子午線に恋をするが、子午線は「俺は電車だけやねん」と南天に目もくれない。だが、南天は自身の運命を信じるように、修学旅行の仲間も振り切って、子午線に突き進む。
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