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バラバラのピースが突然つながる瞬間。涙が堰を切る。マチュー・アマルリック監督が挑戦しきった感動的なモンタージュの傑作。
【終映日:2022年10月21日(金)】
【原題】Serre moi fort
【監督】マチュー・アマルリック
【キャスト】ヴィッキー・クリープス,アリエ・ワルトアルテ,アン=ソフィー・ボウエン=シャテ,サシャ・アルディリー,ジュリエット・ベンベニスト,オーレル・グレージック,オレリア・プティ,エルワン・ラバール,サミュエル・マチュー,クーカ・バニェレス・フロス
2021年/フランス/97分/ムヴィオラ/DCP
10月01日(土)〜10月07日(金) |
10:55〜12:40 |
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10月08日(土)〜10月14日(金) |
13:15〜15:00 |
10月15日(土)〜10月21日(金) |
09:15〜10:55 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,200 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,200 |
彼女はどこへ向かっている? 彼女の行動の理由は?
フランスの地方都市らしい。彼女は車を走らせている。彼女は家族を捨てて家出をしたのだろうか。海外資料にあるストーリーは「家出をした女性の物語、のようだ」という1行のみ。フランス公開時にも物語の詳細は伏せられ、展開を知らない観客が、ある真実に気づいたとき、心が動揺するほど感動したという。
監督としても知られるマチュー・アマルリックの最高傑作。
フランス映画界の名優として知られるマチュー・アマルリック。実は監督としてもトップクラスである。本格的な長編監督第一作『さすらいの女神たち』はカンヌ国際映画祭で監督賞と国際映画批評家連盟賞をダブル受賞、2017年の『バルバラ セーヌの黒いバラ』はカンヌ映画祭ある視点部門の開幕作に選ばれた。最新作となる本作は、昨年のカンヌ国際映画祭 [カンヌ・プレミア ] 部門に公式出品。今まで見たことのないストーリー・テリングに世界中のジャーナリストから大きな称賛を浴びた。アマルリック監督渾身の最高傑作と言えるだろう。
ミステリアスな映像と音響、まるで感情をモンタージュするように。
現実と想像が入り混じったミステリアスな映像。あるときは映像に先んじて、あるときは映像が消えた後にも聴こえる音。バラバラのピースが一つの線につながる。そのとき浮かび上がる家族の真実。かつてないモンタージュで人間の感情を表現し切って驚嘆させるアマルリック監督の挑戦を支えたのは、セザール賞(フランス・アカデミー賞)受賞の名撮影監督クリストフ・ボーカルヌ、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』でも知られる編集者フランソワ・ジェディジエなど監督と息のあったスタッフたち。ベートーヴェンのピアノ曲や J.J.ケイルの名曲「チェリー」などの音楽の編集もあまりに美しく、冬のフランスの風景にも目を奪われる。
旬の女優ヴィッキー・クリープスのベストとも言われる演技。
主演はポール・トーマス・アンダーソン監督の『ファントム・スレッド』や M・ナイト・シャマラン『オールド』、ミア・ハンセン =ラヴ監督の『ベルイマン島にて』などのヴィッキー・クリープス。今年のカンヌ映画祭では『Corsage(原題)』で「ある視点」部門最優秀演技賞にも輝き、今、ヨーロッパ No.1女優とも言われる彼女のベストとも言われる演技は、まさに必見。彼女は本作で2022年のセザール賞女優賞にノミネートされた。夫役には『Girl /ガール』の父親役が忘れ難いアリエ・ワルトアルテ。精悍で快活でありながら、繊細な演技でクリープスと見事な化学反応を見せている。
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