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犬たちの現実を知ったとき、私はカメラをまわしはじめた。名前のない犬たちと、彼らを救い出す人々を描いた、感動のドキュメンタリードラマ
【終了日:12/4】
【監督】山田あかね
【キャスト】小林聡美,渋谷昶子,上川隆也
2015年/日本/107分/スールキートス/DCP
11月14日(土)〜11月20日(金) |
12:00〜13:50 19:10〜20:55 [レイト] |
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11月21日(土)〜11月23日(月) |
11:15〜13:05 |
11月24日(火)〜11月27日(金) |
11:15〜13:05 16:05〜18:00 |
11月28日(土)〜12月04日(金) |
21:10〜23:00 [レイト] |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,800 | ¥1,500 | ¥1,000 |
会員 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,000 |
一般 | 大専 | シニア | |
通常 | ¥1,500 | ¥1,200 | ¥1,000 |
会員 | ¥1,200 | ¥1,000 | ¥1,000 |
2010年秋、愛犬のゴールデンレトリーバーを重い病気で亡くした監督、山田あかねが、先輩の映画監督に促され「犬の命」をテーマにした映画を撮ろうと思ったことがこの映画の始まり。動物愛護センターから犬や猫を救い出している人たちや、東北の震災で置き去りにされた動物を保護している人たちの活動を追いかけ始めた彼女は、4年にわたり、取材を続け、撮りためた映像は200時間を超えた。
それらの映像から、福島の原発20キロ圏内で救い出された1頭の犬「むっちゃん」に焦点をあてたドキュメンタリー「むっちゃんの幸せ」が生まれ、テレビで放送されると大反響となった。むっちゃんの声を担当したのが小林聡美だった。映像に映し出される保護犬たちと彼らを救おうとする人々に感銘を受けた小林は、山田が準備をしていた本作に参加することになった。実際に保護施設に行き、台本もないまま、取材者を演じるという難しい試みに挑戦している。
小林が参加したことにより、監督の山田自らが4年間取材してきた、200時間を超えるドキュメンタリー映像に、取材する側=久野かなみ(小林聡美)を主人公としたドラマが加わり、新しいタイプのドキュメンタリードラマとなった。ドキュメンタリーとドラマが融合することで犬と猫の命の現場でゆれる取材者の気持ちをよりリアルに描き出している。
かなみの元夫・前田役は、自身も保護犬の里親である俳優・上川隆也が愛犬とともに好演している。また、失意のかなみを励ます先輩として、1964年に、日紡貝塚バレーボールチームの映画『挑戦』をカンヌ国際映画祭に出品し、短編部門で日本初のグランプリを受賞した映画監督、渋谷昶子が出演。山田に「悲しんでばかりいないで、犬のために映画を撮りなさい」と勧めた渋谷が本人として登場しているのにも注目だ。
構成は、大好評を博した番組「喜びは創りだすもの ~ターシャ・テューダー 四季の庭~」(NHK)の演出で知られる、松谷光絵。山田あかねとドキュメンタリーを作るのは本作で3作目になる。つじあやのが手がけるやさしい劇中音楽と、メンバーが動物愛護チャリティーイベントにも参加している、ウルフルズによる主題歌「泣けてくる」が物語を彩る。“犬のためにできることを何かしたい”という思いでつながった出演者・スタッフが集結した。
いま自分ができる「何か」を模索している人すべてに一筋の光を照らし出す、真実の物語がここから始まる。
【STORY】
愛犬・ゴールデンレトリーバーのナツを重い病気で亡くし、傷心のテレビディレクターの久野かなみ(小林聡美)は、何をしようにも気力が湧かない。そんなとき、大先輩の映画監督渋谷昶子さんに「悲しむ暇があるなら、犬の映画を撮れ」と励まされ、犬の命をテーマにした映画を撮り始める。
飼い主のいない犬と猫は、「動物愛護センター」で一定期間保護され、飼い主や引き取り手が見つからなければ殺処分されてしまう。かなみは、センターで殺処分される犬猫や、2011年の東日本大震災後、福島の原発20キロ圏内に取り残された犬猫の姿を目の当たりにして大きなショックを受ける。しかし、取材するうち、過酷な状況から一頭でも多くの命を救おうとする人たちと出会う。
「ちばわん」は、千葉県を中心に、愛護センターに持ち込まれた犬や猫の里親捜しをする保護団体。代表の扇田桂代さんは、崩壊したブリーダーの店から46頭の犬を救い出したり、被災地の犬猫に無償で不妊去勢手術を行っている。副代表の吉田美枝子さんは、毎週愛護センターに通い、2015年までに5000頭の犬と猫の命を救ってきた。
一方、広島に本拠地を置く、「犬猫みなしご救援隊」は、シェルターを構え、1000頭以上の犬と猫を保護している。震災後には、福島の原発20キロ圏内から1400頭の犬猫を救い出した。代表・中谷百里さんは「人間のエゴで動物を殺すのは間違い。助けられる命は全部救う」と言う。彼女たちの真剣な取り組みを知ったかなみは、「自分には何ができるのか」を問いかける。
そんな折、離婚して10年になる元夫・前田勇祐(上川隆也)から連絡が来る。かなみは、犬たちの悲惨な状況を取材するだけで何もできない自分のふがいなさを告白。カメラマンの前田は、「自分たちの役目はそれを撮って伝えることではないか」と励ます。彼に背中を押されたかなみは保護されたあとの犬たちの取材を始める。震災を生き抜いた犬と飼い主の絆、保護犬を積極的に受け入れる老人ホーム「さくらの里山科」のお年寄りと犬との愛情あふれる暮らし。
行き場のなかった犬たちが新たに出会った人たちと支え合いながら生きている姿を見て、犬と人のつながりにもいろいろな形があることを知る。「嘆くだけでなく、自分でできることをしよう」そう気づいたかなみは、ある決心をするのだった。
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