なぜ「ダグアウトの向こう2013」を上映するのか


3月29日より「ダグアウトの向こう2013」を1週間限定ロードショーします。

本作は、横浜DeNAベイスターズの2013年のシーズンに密着し、
12,000分に及ぶ膨大な映像から凝縮したドキュメンタリー作品です。

「ダグアウトの向こう」をなぜジャック&ベティで上映するのか?
と、不思議に思われた方もいるかもしれません。

横浜繋がりだし、開幕時期だし、スタジアム近いし、ファンの方が来てくれればラッキー!!
という考えだけではありません。(…ってそれもちょっとはあるんかい)

私は、この作品を見終えた瞬間、
「なんとしても、これはジャック&ベティで上映したい!」と思いました。

なぜなら、こんな前代未聞のスポーツドキュメンタリーが横浜で生まれていることを、
ジャック&ベティのお客さんにも、ぜひ知って、観てもらいたい、と思ったからです。

本作は、横浜DeNAベイスターズ公式ドキュメンタリーですが、
“ファングッズ”という枠におさまる作品ではありません。

日本のプロ野球といえば、いわずとしれた国民的なスポーツであり、
多くの方にとって、“プロ野球の風景”は、おなじみの、見慣れたものだと思います。

私自身も、小さい頃は、試合が行われるスタジアムからは遠く離れた地方だったものの、
教科書そっちのけで、選手名鑑を読み込む野球少年でした。

しかし社会人になり、特に映画館で働き始めてからというもの、
野球中継はおろか、夜のスポーツニュースすらも観る時間帯が合わず、
自然にプロ野球と疎遠になっていました。

そんなプロ野球と“別居状態”だった私が観た「ダグアウトの向こう2013」。
…観終わった後、愕然とした気持ちになりました。

「ボクは君(野球)のこと、なにも知らなかったんだね。ホントごめん。」


本作でカメラが踏み込んでいるのは、タイトル通り、“ダグアウトの向こう”です。

「ダグアウト裏の風景なんて、ニュースの映像でよく観るよ」と
思っていましたが、本作はそれどころじゃありません。
“ニュース映像向けのダグアウト裏が仕立てられる前の裏側”と言っていいかもしれません。
「こんな場面が撮影されているなんて…」と驚くシーンの連続です。

選手、監督、コーチ、スタッフが繰り広げる、生々しく、ときに厳しい人間関係。
交わされる熱いやりとりや、クスっとしてしまうような仕草。
「あの選手、自分の周りのアイツに似てるな」とか思ったり。

憧れの、遠い世界の存在であったはずの選手たちが、
見慣れていたはずのプロ野球というパッケージを破って、
自分と同じ、生身の人間としての姿で迫ってきます。

だから、デッドボールのシーンでは思わず眉をしかめてしまうし、
ここぞという場面で活躍を成し遂げた選手には、心からの尊敬を感じます。
(小池選手の引退試合の様子は、何度観てもトリハダ!)

そう、自分でも驚いたのは、
これほど選手の「人間」としての姿を垣間みて、
それでもなお、
「プロ野球選手ってやっぱりヒーローだ!」
と、自然に感じたこと。
選手を身近に感じることで、尊敬はむしろ膨らんだのです。

本作のチラシの言葉。
<プロ野球選手とは、かくも辛く、悲しく、そして喜びに満ちた存在か。>

プロ野球選手を、プロ野球選手たらしめているものは、一体なんでしょうか。
子供の頃、野球選手に憧れた気持ちを取り戻しながら、私はエンドロールを見届けました。

3/31(月)には、この前代未聞の作品を作り上げた
三木慎太郎監督にお越しいただき、撮影の裏側を伺います。
(試合の日はもちろんチームに帯同されている三木監督、
 試合のない月曜日に、ご無理をお願いしてお越し頂けることになりました。)

本作はDVDでも発売されていますが、本上映は、
キャンプ中の撮りたての映像が加わった特別版です。
1週間限定ですが、多くの方に観て頂きたいと思っています。
ぜひ観てください。

ジャック&ベティ小林

▼ダグアウトの向こう2013ーシネマ・ジャック&ベティ
https://www.jackandbetty.net/cinema/detail/336/

▼参考サイト:
横浜DeNAが作った公式映画の凄い中身 〜「ダグアウトの向こう 2013」〜|THE PAGE(ザ・ページ)
http://thepage.jp/detail/20131127-00000001-wordleafs

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