観終わった後もスルメのように味わいたい『FAKE』


6/4(土)より上映中の「FAKE」。
7/1(金)までの予定でしたが、ご好評により7/8(金)までの延長が決定しております。
(上映時間はコチラをご覧ください。)

いわゆるゴーストライター騒動で話題となった
佐村河内さんご夫婦を取材した話題のドキュメンタリーであり、
「A2」以来となる森達也監督の15年ぶりの新作ということで、
すでにご覧いただいた方も多いかと思います。

私にとっての普段の映画の楽しみかたといえば、
あまり前知識を入れず作品を観て、自分なりに感じ、考えたことを心に留めながらも、
「さて今度はどれを観ようかな?」と、次に行ってしまうのですが、
本作『FAKE』は、また違う面白みがあると思っています。

それは、『FAKE』に関する言説が、公開直後から活発に交わされており、
そのことが、この作品の魅力を、日増しに高めているということです。

公開後に語られている賛否を含んだ様々な意見を目にすると、
私自身が観て抱いていた本作『FAKE』への思いが揺さぶられ、
部分的には更新されていったり、「やっぱそうだな」と再確認したり。
体験が固定せず、気分によって、今までと違うことを考えたり。

そのように私にとって『FAKE』という作品は、
公開から数週間経った今もなお、
作品に関する論争を図太く取り込みながら、
“どんどん面白くなっていく”のです。
(その面白さには、プロレス的な面白さも含みます!)

こんな作品も、珍しいのではないでしょうか。

ぜひ皆さんにも『FAKE』をスルメのように楽しんでいただきたいのですが、
言うまでもなく、その楽しみ方ができるのも、
公開から間もない今、リアルタイムで劇場で観ているからこそ。

作品に対して賛否の意見があると書きましたが、
否の意見であっても「すげえ面白い」という感想は共通だったりします。
1800円払って、この出来事に参加する価値は間違いなくあります。

未見の方はともかく『FAKE』、お見逃し無く!

■参考:『FAKE』にまつわる言説—————————–

読んで面白かったWeb掲載のインタビューやコラムなど。
どのような視点から語られ、どの点が問題の中心とされているか、
そして、その噛み合わなさっぷりなど。
映画を観終わってから読むのがオススメです!

▼被写体を騙さなかったことなんてない―『FAKE』森達也監督&橋本佳子プロデューサーに聞く-webdice
http://www.webdice.jp/dice/detail/5136/

▼町山智浩 佐村河内守ドキュメンタリー映画『FAKE』を語る
http://miyearnzzlabo.com/archives/37228

▼「残酷なるかな、森達也」- 神山典士(ノンフィクション作家)
http://blogos.com/article/178313/

▼【神山典士氏の発言に対する反論】
https://www.facebook.com/fakemovie2016/posts/295234160808888

▼佐村河内守のウソの付き方が“まだら”なのがおもしろい 森達也監督『FAKE』をもっと楽しむ方法-飯田一史
http://bylines.news.yahoo.co.jp/iidaichishi/20160615-00058863/

▼岡村靖幸×松江哲明 : 森達也監督15年ぶりのドキュメンタリー映画 佐村河内守“主演”の『FAKE』を語り尽くす!
https://ginzamag.com/archives/4975

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小林
(個人アカウントから映画館や周辺情報などをつぶやいています→Twitter

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