散財劇場vol.03 建築写真文庫「映画館」


おかげさまで「チョコレートドーナツ」「世界の果ての通学路」など、
ヒット作に恵まれて感謝、感謝のジャック&ベティより小林です。

大入り袋が支給されましたが、いうまでもなく、
すぐさま開封して散財しましたので、ご報告します。

購入したのは、「映画館(建築写真文庫/昭和34年発行)」という書籍です。

この本は「建築写真文庫」という名前のとおり、
建築の視点から映画館を撮影した写真集になっていて、
一部の劇場については平面図なども載っており、貴重で面白い資料になっています。

eigakan(表紙の右側にかすかに「映画館」というタイトルが見ていただけると思います)

外観写真が収録されているのは、以下の劇場でした。

 ・コマ・スタジアム(東京・新宿) ・新宿劇場(東京・新宿)
 ・千代田劇場(東京・有楽町) ・渋谷スカラ座・東宝劇場(東京・渋谷)
 ・ミラノ座(東京・新宿) ・全線座(東京・渋谷)
 ・新宿・地球座(東京・新宿) ・渋谷国際(東京・渋谷)
 ・渋谷東映(東京・渋谷) ・東急文化会館パンテオン・東急名画座(東京・渋谷)

以下の劇場については外観・内観・平面図まで詳しく紹介されています。

・テアトル東京・テアトル銀座(東京・京橋)
・松竹映画劇場(東京・新宿)
・横浜大映(横浜・伊勢佐木町)
・池袋大映・名画座(東京・池袋)

で、
私がこの本を買ったのは、もちろん、
「横浜大映」が取り上げられているからです。

「横浜大映」があった場所は、ジャック&ベティの通りを関内方面に進んだ、
動くカニ看板でおなじみの「かに道楽」が目印の交差点です。

ちょうど現在、この場所が、工事中なんですよね。
当時と、現在の様子を見比べてみたいと思ったのです。

今回購入した「映画館」によると、昭和34年当時の外観はこんな感じです。

SKMBT_C28414060818110_0001

道路には、いまはない路面電車の線路も見えてます。
左側面に映っている西洋風の建物の影は何ですかね?
少なくとも動くカニではなさそうですね。

客席も2階まである大劇場です。

SKMBT_C28414060913330_0001

横浜市サイト内の「6 盛り場であった伊勢佐木町 横浜盛り場小史」によると、
「横浜大映」は、昭和33年1月開館とされています。
本の発行が昭和34年ですから、完成間もないピカピカの状態の写真ということでしょう。

昭和33年にできた「横浜大映」は、昭和45年頃「東映」、昭和50年頃「松竹」と、
映画館を運営する系列が変わっていったようです。(「6 盛り場であった伊勢佐木町 横浜盛り場小史」)

松竹系列時代の写真は、こちらのブログで紹介されていました。
後期は、2分割して「横浜松竹/セントラル」という2スクリーン体制だったようです。

▼「いいことがたくさんありますようにー映画館篇」
http://www.holysnow.com/movie/oldtheater/y-shochiku.html

街の様子は現在と大分近くなっていますね。
この頃には、もうカニも動いてそうです(?)。

横浜松竹/セントラルは1999年に閉館し、映画館時代は終了。

その後は、最近まで「コンコルド」さんというパチンコ屋さんでした。
以下は、「コンコルド」さん閉店直後の2013年12月の写真です。

20131201_145750
特徴のある建物なので、日ノ出町駅からいらっしゃるお客さんを、
電話で誘導するときには、目印として活用させていただきました。
「日ノ出町駅から川を渡って、黄色い建物のパチンコ屋さんがある交差点で右です」
というように。

そして2014年、6月現在がこちらです。

20140604_162745
流線型の青い部分は、残したまま、シックな色合いになってます。

何のお店になるのか、楽しみにしながら、あえてまだ調べていませんが、
やはりパチンコ屋さんなんですかねー。

それなら黄色いほうがよかったな。

小林

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