「場末の寂れた映画館」というニーズに応える!


こんにちは。
本日より、「名画座オリオン」に改称しました。

というのは、もちろん冗談で、
映画のロケが行われたため、数時間だけ架空の劇場名に変わっていたのです。

なんの映画かというのは、また公開時にお報せしたいと思いますが、
ジャック&ベティより大きな劇場で上映される映画です。ハイ。


ジャック&ベティでは、今回のような撮影を行って頂くことが、しばしばあります。

そして、そのようなときのジャック&ベティは、
「場末の映画館」「昔ながらの映画館」「寂れた映画館」
といった使われ方が、ほとんどです。

そのこと自体は、なんの異論も文句もないというか、むしろ逆に、
「ジャック&ベティ、寂れた感じありますよ!場末感ありますよ! ロケにどうですか!」
と言って歩きたいくらいの気持ちなんですが、興味深いのは、
“「場末の寂れた映画館」へのニーズがいまもある”ということです。

今回撮影された映画も、時代設定は現代でしたが、
実際のところ、現代において「場末の寂れた映画館」ってほとんどないと思うんですよね。

「場末の寂れたスナック」や「場末の寂れたゲーセン」はいまもあると思うけど、
「場末の寂れた映画館」って、もう、ほんとうにない。

ジャック&ベティそうじゃん!っていう話ですが、
それは横浜はじめ一部の大都市だけで、地方はほとんど残っていないはずです。

残っていない、ということは、ほとんどみんな行かない、ということで。
「場末の寂れた映画館」に行ったことがないのは当然、見たこともないという人がいたって、
私にはまったく不思議に思えません。

でも、その一方で、イメージとしての「場末の寂れた映画館」が象徴するものが、
いまだに共有されている(からこそロケにも使われる)とすると、
その象徴しているものってなんだろうなーと興味深く思います。

私なりに、その漠然としたイメージを表現してみると、
<華やかさと孤独><光と影><芸術と通俗>…

「場末」であり、「寂れた」映画館であるということは、
この場合、“孤独” “影” “通俗” を強調する働きをしているのは言うまでもなく。

ショッピングモールのシネコンよりも、場末のジャック&ベティの方が、
そうした二面性が、あらわになっているのかなと思った次第です。

私をはじめ、“映画館好き”という人は多数いますが、
映画館という場所に惹かれる理由は、そんな二面性にもあるのかなと思ったのでした。

ということで、場末感、寂れた感たっぷりのジャック&ベティ、
映画・ドラマのロケ撮影使用、お待ちしております。

小林

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